レンタルサーバーのPHPバージョンアップでEC-CUBEが動かない?今こそ“EC-CUBE本体の更新”を検討すべき理由と進め方

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EC-CUBEのバージョンアップ

レンタルサーバーからこんな案内が来たことはありませんか?

  • 「古いPHPは提供終了のため、PHP8.xへ切り替えてください」
  • 「セキュリティのため、PHPのバージョンを引き上げます」
  • 「PHP7.xは近日中に利用できなくなります」

ECサイト運営者にとって怖いのは、“PHPだけ上がってEC-CUBEが動かなくなる”パターンです。特に EC-CUBE 2系/3系は、PHP8系と噛み合わず、管理画面や購入フローが突然停止するリスクがあります。

この記事では、レンタルサーバーのPHP更新をきっかけに、EC-CUBE本体をどう更新(延命/移行)すべきかを、2系/3系別に現実的な手順で解説します。

まず結論:PHP更新は「EC-CUBE更新の合図」

PHPはメジャーバージョンアップで仕様変更が入り、今まで“警告”だったものが“致命的エラー”になることがあります。結果として、

  • 管理画面が白画面(500)
  • カート投入・決済だけエラー
  • メール送信や外部連携が落ちる
  • プラグインが動かない

が起きやすいです。

本番で起きてから対応すると、原因切り分けが難しく、売上機会の損失にも直結します。
なので、サーバー側のPHP更新通知が来た段階で、EC-CUBE側も計画的に更新するのが最も安全です。

EC-CUBEの世代ごとに「対応PHP」が違う(ここが最重要)

まずは、公式のシステム要件を基準に判断します。

EC-CUBE 4.3(現行の主力)

EC-CUBE 4.3の要件は PHP 8.1〜8.3、DBは MySQL 8.0〜8.4 などが示されています。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト

EC-CUBE 3系

EC-CUBE 3.0系の要件は PHP 5.3.9〜7.1.x です。 EC-CUBE 開発ドキュメント
つまり、レンタルサーバーがPHP8へ上がると、3系は公式要件外になりやすいです。

EC-CUBE 2系(2.25.0)

EC-CUBE 2.25.0は公式ニュースで PHP 8.4対応が明記されています。 EC-CUBE
2系を“延命”したい場合の強い選択肢になります(ただし後述の注意点あり)。

PHPのサポート期限(EOL)も、更新判断の材料になる

「古いPHPを使い続ける」こと自体が、セキュリティ上の負債になります。PHP公式のSupported Versionsでは、たとえば 8.3はActive Supportが2025-12-31まで、Security Supportは継続、といった形で期限が整理されています。 PHP
(今日は 2026年1月6日なので、8.3はつい先日“Active Support終了”の扱いです)

レンタルサーバーがPHPを上げる背景には、こうしたサポート期限対応があります。
EC-CUBE側も足並みを揃えるのが、運用として正解になりやすいです。

ここから分岐:あなたのEC-CUBEは2系?3系?(対応方針)

以下のどちらかで読み進めてください。

  • A:EC-CUBE 3系の方 → 「3系はPHP8と基本的に噛み合わない」ので“移行前提”が多い
  • B:EC-CUBE 2系の方 → 「2.25でPHP8.4対応」なので“延命”か“移行”を選べる

A:EC-CUBE 3系の方(おすすめは4系へ移行)

なぜ3系は危険なのか

EC-CUBE 3系は公式要件がPHP 7.1.xまでです。 EC-CUBE 開発ドキュメント
レンタルサーバーがPHP8へ切り替わると、以下が起こりやすくなります。

  • 管理画面がエラー(ログイン不可)
  • プラグインが互換性NGで致命的エラー
  • PHPの厳格化でテンプレートや独自改修が落ちる

3系ユーザーの現実的な選択肢

選択肢A-1:EC-CUBE 4.3へ移行(推奨になりやすい)

注意:レンタルサーバーが「PHP8.4へ強制」タイプの場合、4.3の要件は8.1〜8.3なので、必ず事前検証が必要です。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト

選択肢A-2:EC-CUBE 4.2へ一旦移行して時間を稼ぐ(条件次第)

EC-CUBE 4.2の要件は PHP 7.4〜8.1 です。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
サーバー都合で「今すぐ8.2/8.3にできない」などの事情がある場合に、検討余地が出ます。

ただし“最終的には4.3へ”が多いため、二度手間にならない設計が重要です。

3系→4系移行で、何がそのまま移せて何が作り直しになる?

ざっくり以下のイメージです。

  • 比較的移行しやすい:商品・会員・受注などのデータ(移行ツールや変換で対応)
  • 作り直しになりやすい:テンプレート(Twig化)、プラグイン、購入フロー改修、決済連携の改修

特に「決済」は最優先の検証対象です(支払いが通らない=売上が止まるため)。

3系→4系移行の進め方(失敗しにくい手順)

  1. 現状棚卸し
    • EC-CUBEのバージョン
    • プラグイン一覧(公式/独自)
    • カスタマイズ箇所(購入フロー、会員、受注、メール、CSV…)
  2. 検証環境(ステージング)を作る
    • 本番DB・ファイルを複製
    • 予定PHPで動かす(ここで“落ち方”を確認)
  3. 移行方式の決定
    • 重要データを移す範囲
    • 旧サイトと同等の機能をどこまで再現するか
  4. 最重要機能からテスト
    • カート投入→注文完了→決済→受注メール→出荷処理
    • 会員登録、ポイント、クーポン、定期購入(ある場合)
  5. 本番切替
    • バックアップ
    • メンテ表示
    • 切替→動作確認→解除

B:EC-CUBE 2系の方(延命も移行も選べる)

2系は「2.25へ上げる」ことでPHP更新に追従できる可能性がある

EC-CUBE公式ニュースで、EC-CUBE 2.25.0の主な改善として PHP 8.4 対応が明記されています。 EC-CUBE
つまり、レンタルサーバーがPHP8系へ上がる際に、2系のままでも“止まりにくい形”に寄せられる可能性があります。

さらに、2.25へアップデートする具体手順の解説も公開されています(実務の参考になります)。

2系ユーザーの選択肢(おすすめの考え方)

選択肢B-1:EC-CUBE 2.25へ更新して延命(短中期で安定優先)

向いているケース:

  • 今の2系が“かなり作り込まれていて”、移行が大工事になる
  • まずはサーバーPHP更新に追従して停止リスクを下げたい
  • 近いうちにリニューアル予定があり、今は延命したい

注意点:

  • 2系のままでは、将来的に人材確保や改修の難易度が上がりがち
  • 決済・外部連携の要件(3Dセキュア等)や、運用の拡張性で限界が来ることがある
    (※ここはサイト構成次第なので、棚卸しで判断します)

選択肢B-2:EC-CUBE 4.3へ移行(長期運用・拡張性重視)

向いているケース:

  • 今後も機能追加・マーケ施策(タグ計測や外部連携)を増やす予定
  • 保守性・セキュリティ運用をラクにしたい
  • 既に2系の改修が“つぎはぎ”で、トラブルが増えている

4.3の要件(PHP 8.1〜8.3、MySQL 8.0〜8.4等)に合わせて設計できます。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト

2系→2.25(延命)をする場合の進め方

  1. 現状把握
    • 2系のバージョン(2.13系、2.17系、2.24系など)
    • 文字コード、独自改修、テンプレ改造、独自プラグイン
  2. 検証環境で2.25へアップデート手順を再現
    • 公開されているアップデート手順を参考に進める
  3. 決済・メール・CSV周りを重点テスト
  4. 本番反映(バックアップ→反映→確認)

共通:レンタルサーバー環境で“落とし穴”になりやすい点

1) DBのバージョンが要件を満たさない

EC-CUBE 4.3ではMySQL 8.0〜8.4が要件です。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
レンタルサーバーによってはMySQLが古い/MariaDB固定などがあり、“PHPだけ上げても4系が載せられない”ことがあります。

→ この場合は「サーバー移転」も含めて検討した方が結果的に安いことがあります。

2) プラグイン互換性が最難関になりやすい

  • 旧プラグインが最新PHPで落ちる
  • 代替プラグインに置き換える必要がある
  • そもそも同等品が無く“作る”になる

→ ここで工数が跳ねるため、棚卸し(プラグイン一覧化)が最優先です。

3) 「本番で試す」が一番危険

本番でPHPを切り替えてから不具合対応すると、

  • 原因切り分け(PHP?EC-CUBE?プラグイン?改修?)が遅れる
  • サイト停止時間が伸びる
  • 決済会社との調整が必要になり泥沼化

→ 必ずステージング(複製環境)で先に検証しましょう。

ざっくり工数の目安(現場感のあるレンジ)

※サイト規模・改修量・決済種類で大きく変わるため、あくまで目安です。

  • 2系→2.25延命:小〜中改修で 5〜20人日、大規模改修で 20〜40人日
  • 3系→4系移行(標準機能中心)20〜60人日
  • 3系/2系→4系移行(購入フロー改修+複数決済+独自連携あり)60〜120人日以上 もあり得る

「何にどれくらい工数がかかるか」は、結局 棚卸し結果で決まります。

まとめ:PHP更新は“EC-CUBE更新を始める最良のタイミング”

まずはご相談ください

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