レンタルサーバーのPHPバージョンアップでEC-CUBEが動かない?今こそ“EC-CUBE本体の更新”を検討すべき理由と進め方

レンタルサーバーからこんな案内が来たことはありませんか?
- 「古いPHPは提供終了のため、PHP8.xへ切り替えてください」
- 「セキュリティのため、PHPのバージョンを引き上げます」
- 「PHP7.xは近日中に利用できなくなります」
ECサイト運営者にとって怖いのは、“PHPだけ上がってEC-CUBEが動かなくなる”パターンです。特に EC-CUBE 2系/3系は、PHP8系と噛み合わず、管理画面や購入フローが突然停止するリスクがあります。
この記事では、レンタルサーバーのPHP更新をきっかけに、EC-CUBE本体をどう更新(延命/移行)すべきかを、2系/3系別に現実的な手順で解説します。
目次
- 1 まず結論:PHP更新は「EC-CUBE更新の合図」
- 2 EC-CUBEの世代ごとに「対応PHP」が違う(ここが最重要)
- 3 PHPのサポート期限(EOL)も、更新判断の材料になる
- 4 なぜ3系は危険なのか
- 5 3系ユーザーの現実的な選択肢
- 6 3系→4系移行で、何がそのまま移せて何が作り直しになる?
- 7 3系→4系移行の進め方(失敗しにくい手順)
- 8 2系は「2.25へ上げる」ことでPHP更新に追従できる可能性がある
- 9 2系ユーザーの選択肢(おすすめの考え方)
- 10 2系→2.25(延命)をする場合の進め方
- 11 1) DBのバージョンが要件を満たさない
- 12 2) プラグイン互換性が最難関になりやすい
- 13 3) 「本番で試す」が一番危険
- 14 まずはご相談ください
まず結論:PHP更新は「EC-CUBE更新の合図」
PHPはメジャーバージョンアップで仕様変更が入り、今まで“警告”だったものが“致命的エラー”になることがあります。結果として、
- 管理画面が白画面(500)
- カート投入・決済だけエラー
- メール送信や外部連携が落ちる
- プラグインが動かない
が起きやすいです。
本番で起きてから対応すると、原因切り分けが難しく、売上機会の損失にも直結します。
なので、サーバー側のPHP更新通知が来た段階で、EC-CUBE側も計画的に更新するのが最も安全です。
EC-CUBEの世代ごとに「対応PHP」が違う(ここが最重要)
まずは、公式のシステム要件を基準に判断します。
EC-CUBE 4.3(現行の主力)
EC-CUBE 4.3の要件は PHP 8.1〜8.3、DBは MySQL 8.0〜8.4 などが示されています。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
EC-CUBE 3系
EC-CUBE 3.0系の要件は PHP 5.3.9〜7.1.x です。 EC-CUBE 開発ドキュメント
つまり、レンタルサーバーがPHP8へ上がると、3系は公式要件外になりやすいです。
EC-CUBE 2系(2.25.0)
EC-CUBE 2.25.0は公式ニュースで PHP 8.4対応が明記されています。 EC-CUBE
2系を“延命”したい場合の強い選択肢になります(ただし後述の注意点あり)。
PHPのサポート期限(EOL)も、更新判断の材料になる
「古いPHPを使い続ける」こと自体が、セキュリティ上の負債になります。PHP公式のSupported Versionsでは、たとえば 8.3はActive Supportが2025-12-31まで、Security Supportは継続、といった形で期限が整理されています。 PHP
(今日は 2026年1月6日なので、8.3はつい先日“Active Support終了”の扱いです)
レンタルサーバーがPHPを上げる背景には、こうしたサポート期限対応があります。
EC-CUBE側も足並みを揃えるのが、運用として正解になりやすいです。
ここから分岐:あなたのEC-CUBEは2系?3系?(対応方針)
以下のどちらかで読み進めてください。
- A:EC-CUBE 3系の方 → 「3系はPHP8と基本的に噛み合わない」ので“移行前提”が多い
- B:EC-CUBE 2系の方 → 「2.25でPHP8.4対応」なので“延命”か“移行”を選べる
A:EC-CUBE 3系の方(おすすめは4系へ移行)
なぜ3系は危険なのか
EC-CUBE 3系は公式要件がPHP 7.1.xまでです。 EC-CUBE 開発ドキュメント
レンタルサーバーがPHP8へ切り替わると、以下が起こりやすくなります。
- 管理画面がエラー(ログイン不可)
- プラグインが互換性NGで致命的エラー
- PHPの厳格化でテンプレートや独自改修が落ちる
3系ユーザーの現実的な選択肢
選択肢A-1:EC-CUBE 4.3へ移行(推奨になりやすい)
- 4.3はPHP 8.1〜8.3が要件 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
- 今後のセキュリティ運用の観点でも整合しやすい
注意:レンタルサーバーが「PHP8.4へ強制」タイプの場合、4.3の要件は8.1〜8.3なので、必ず事前検証が必要です。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
選択肢A-2:EC-CUBE 4.2へ一旦移行して時間を稼ぐ(条件次第)
EC-CUBE 4.2の要件は PHP 7.4〜8.1 です。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
サーバー都合で「今すぐ8.2/8.3にできない」などの事情がある場合に、検討余地が出ます。
ただし“最終的には4.3へ”が多いため、二度手間にならない設計が重要です。
3系→4系移行で、何がそのまま移せて何が作り直しになる?
ざっくり以下のイメージです。
- 比較的移行しやすい:商品・会員・受注などのデータ(移行ツールや変換で対応)
- 作り直しになりやすい:テンプレート(Twig化)、プラグイン、購入フロー改修、決済連携の改修
特に「決済」は最優先の検証対象です(支払いが通らない=売上が止まるため)。
3系→4系移行の進め方(失敗しにくい手順)
- 現状棚卸し
- EC-CUBEのバージョン
- プラグイン一覧(公式/独自)
- カスタマイズ箇所(購入フロー、会員、受注、メール、CSV…)
- 検証環境(ステージング)を作る
- 本番DB・ファイルを複製
- 予定PHPで動かす(ここで“落ち方”を確認)
- 移行方式の決定
- 重要データを移す範囲
- 旧サイトと同等の機能をどこまで再現するか
- 最重要機能からテスト
- カート投入→注文完了→決済→受注メール→出荷処理
- 会員登録、ポイント、クーポン、定期購入(ある場合)
- 本番切替
- バックアップ
- メンテ表示
- 切替→動作確認→解除
B:EC-CUBE 2系の方(延命も移行も選べる)
2系は「2.25へ上げる」ことでPHP更新に追従できる可能性がある
EC-CUBE公式ニュースで、EC-CUBE 2.25.0の主な改善として PHP 8.4 対応が明記されています。 EC-CUBE
つまり、レンタルサーバーがPHP8系へ上がる際に、2系のままでも“止まりにくい形”に寄せられる可能性があります。
さらに、2.25へアップデートする具体手順の解説も公開されています(実務の参考になります)。
2系ユーザーの選択肢(おすすめの考え方)
選択肢B-1:EC-CUBE 2.25へ更新して延命(短中期で安定優先)
向いているケース:
- 今の2系が“かなり作り込まれていて”、移行が大工事になる
- まずはサーバーPHP更新に追従して停止リスクを下げたい
- 近いうちにリニューアル予定があり、今は延命したい
注意点:
- 2系のままでは、将来的に人材確保や改修の難易度が上がりがち
- 決済・外部連携の要件(3Dセキュア等)や、運用の拡張性で限界が来ることがある
(※ここはサイト構成次第なので、棚卸しで判断します)
選択肢B-2:EC-CUBE 4.3へ移行(長期運用・拡張性重視)
向いているケース:
- 今後も機能追加・マーケ施策(タグ計測や外部連携)を増やす予定
- 保守性・セキュリティ運用をラクにしたい
- 既に2系の改修が“つぎはぎ”で、トラブルが増えている
4.3の要件(PHP 8.1〜8.3、MySQL 8.0〜8.4等)に合わせて設計できます。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
2系→2.25(延命)をする場合の進め方
- 現状把握
- 2系のバージョン(2.13系、2.17系、2.24系など)
- 文字コード、独自改修、テンプレ改造、独自プラグイン
- 検証環境で2.25へアップデート手順を再現
- 公開されているアップデート手順を参考に進める
- 決済・メール・CSV周りを重点テスト
- 本番反映(バックアップ→反映→確認)
共通:レンタルサーバー環境で“落とし穴”になりやすい点
1) DBのバージョンが要件を満たさない
EC-CUBE 4.3ではMySQL 8.0〜8.4が要件です。 EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
レンタルサーバーによってはMySQLが古い/MariaDB固定などがあり、“PHPだけ上げても4系が載せられない”ことがあります。
→ この場合は「サーバー移転」も含めて検討した方が結果的に安いことがあります。
2) プラグイン互換性が最難関になりやすい
- 旧プラグインが最新PHPで落ちる
- 代替プラグインに置き換える必要がある
- そもそも同等品が無く“作る”になる
→ ここで工数が跳ねるため、棚卸し(プラグイン一覧化)が最優先です。
3) 「本番で試す」が一番危険
本番でPHPを切り替えてから不具合対応すると、
- 原因切り分け(PHP?EC-CUBE?プラグイン?改修?)が遅れる
- サイト停止時間が伸びる
- 決済会社との調整が必要になり泥沼化
→ 必ずステージング(複製環境)で先に検証しましょう。
ざっくり工数の目安(現場感のあるレンジ)
※サイト規模・改修量・決済種類で大きく変わるため、あくまで目安です。
- 2系→2.25延命:小〜中改修で 5〜20人日、大規模改修で 20〜40人日
- 3系→4系移行(標準機能中心):20〜60人日
- 3系/2系→4系移行(購入フロー改修+複数決済+独自連携あり):60〜120人日以上 もあり得る
「何にどれくらい工数がかかるか」は、結局 棚卸し結果で決まります。
まとめ:PHP更新は“EC-CUBE更新を始める最良のタイミング”
- EC-CUBE 3系はPHP 7.1.xまでが要件で、PHP8系と噛み合いにくい EC-CUBE 開発ドキュメント
- EC-CUBE 4.3はPHP 8.1〜8.3が要件(DB要件も要確認) EC-CUBE 4 開発者向けドキュメントサイト
- EC-CUBE 2系は2.25.0でPHP 8.4対応が公式に明記され、延命策になり得る EC-CUBE
- PHP自体もサポート期限があるため、サーバー都合の更新は避けられない PHP
まずはご相談ください
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